こんにちは!はぴこ(@HappyTravelerwK)です。
これまで子供の運動会に向けて望遠ズームがほしかったので、SONYの純正望遠レンズをあれこれと検討していました。
>>運動会や発表会に!SONY Eマウントの望遠レンズを比較しておすすめレンズを考察しました!
そして、いろいろ吟味して最終的にFE 70-300mm F4.5-5.6G OSSを購入。
>>とうとう望遠レンズ買いました!SONYの望遠GレンズSEL70300Gの開封レビュー!
先日、新しいレンズの試写を兼ねて、見たかった35周年のセレブレーションエクスプレスを撮影してきて作例レビューを行いました。
>>SEL70300G作例レビュー!35周年仕様のディズニーセレブレーションエクスプレスを撮影してきました!
初めて買う望遠レンズということで、かなり悩んでいろいろと調べたおかげでかなり満足のいくものを選べたと思います。
その中で、SONY製のカメラ特有のモードであるAPS-Cモードと全画素超解像ズームについてちょこちょこと記事中に書いてきましたが、実際この2つのモードってどういうものなのかわかりにくいですよね。
また、それぞれのモードが利用できそうなのはわかったとして、写真の画質の劣化が顕著だったら、利用する価値無し!となってしまうので、画質への影響も気になるところ。
ということで、今日は各モードについて、どれくらい差があるのか検証してみたいと思います!
SONYのAPS-Cモードと全画素超解像ズームってどんな機能?
APS-C/Super35mmモードはフルサイズカメラでAPS-C専用レンズが使えるモード
α7RⅢやα7Ⅲのようなフルサイズセンサー搭載のカメラには、APS-C/Super 35mmという項目があり、これをオートか手動かに設定することが可能です。
通常APS-C専用のレンズをフルサイズセンサー搭載のカメラに装着すると、図のように、センサー周辺部までレンズが覆えていないので四隅が暗くなる(ケラれ)ため使用できません。
だけど、ソニーのフルサイズカメラなら、APS-Cモードに切り替えると、センサーの中心部分だけを使用するように切り替えられるためケラれることなく、使用できるようになるんです。
おかげでこれまで持っていたAPS-C専用レンズまで使えるようになり、レンズ資産の有効活用ができる素晴らしいモードなんです。
>>SONYのα7RⅢにMC-11を付けて、手持ちのCANON用レンズがどれだけ使えるのか試してみた
APS-C/Super35mmモード設定時にオートに設定すると、APS-C専用レンズを使用したときに自動でAPS-Cモードに切り替わりますが、ここを手動設定しておくと自分の好きなタイミングでAPS-Cモードに切り替えることが可能なんです。
センサーの中心部分のみを使用するので、有効画素数も4000万画素から1800万画素に減ってはしまいますが、その分1.5倍ズームした形になるので、もう少し寄りたいけど寄れない!ってときに重宝するんです。
しかもセンサーの中心部分のみをクロップしているだけなので、画質低下もなくRAWフォーマットで保存できるので、RAWで保存した後に、自分好みに現像したりすることも可能なんです。
カスタムボタンに割り当てておけば、一発で切り替え可能なので非常に便利な機能なんですよ。
全画素超解像ズームは画質劣化を最小限に抑えたデジタルズームです
続いて、全画素超解像ズームについて。
こちら、名前がなんとも凄そうですが、いわゆる「デジタルズーム」なんです。
デジタルズームって聞くと、ズームレンズ等を使ってズームさせる光学レンズとは違って
画素を引き延ばして大きく拡大しているイメージがあって、画質が著しく劣化する気がしますよね。
しかし、SONYの全画素超解像ズームは、通常のデジタルズームとは異なり、周辺の画素からの情報をもとに、画像処理にて画素補間をするため、画質の劣化をほぼ発生することなく2倍までズームすることができるんです。
全画素超解像ズームは、単焦点レンズが搭載されているRX1RM2で良く利用している機能で、単焦点レンズなんだけど、1倍~2倍まで0.1倍刻みでズームできるので非常に便利なんですよ。
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ただ、画像処理によって補間しているため、生データであるRAWでは保存できません。
また、ピントもAPS-Cモードのように局所でのピント調整ではなく、画面全体でピントを合わせます。顔認証や瞳AFは使用できない形になるので、注意が必要です。
でも、ピントは特におかしな場所に来ることもないので、使用している分には困った感じはないですね。
超解像ズームは、画質の劣化を極力抑えているため、2倍までしかズームできませんが、さらにズームしたい場合は、設定を「デジタルズーム」にしておけばなんと4倍までズームできるんですよ。
さすがに4倍までズームすると、画像劣化は抑えられないと思いますが、SEL70300Gの望遠端が
- フルサイズ利用時で300mm×4倍=1200mm
- APSモード利用じなら300×1.5倍×4倍=1800mm
とかなりの望遠倍率までズームすることができるんです。
まぁ、正直デジタルズームまで使用することはないと思いますが、それでも凄いですよね。
APS-Cモードと全画素超解像ズームの画質を比較!
1.5倍(450mm)で画質を比較!
それじゃあ、実際にAPS-Cモードと全画素超解像ズームだとどちらが1.5倍時に綺麗なの?と気になりますよね。それぞれ1.5倍(450mm)で撮影した画像を比較してみたいと思います。
手持ちで切り替えて撮影したので、まったく同じとはなりませんでしたが・・・正直このサイズじゃ全然わからないですよね。
なので各写真の中心部と周辺部を拡大して比較してみました。
ピクセル等倍で比較したかったのですが、APS-Cモードは有効画素数が減っているので、ピクセル等倍だと倍率が異なるので、おおよそ同じ大きさになるように拡大しています。
まぁ、比較してみても、大きな違いはよくわかりませんね。
中心部分は、両社まったく違いがわからないというか、ほぼ同じだと思います。
周辺部分も、それほど大きく変わらないのですが、超解像ズームの方が、画素数が多いため
高精細な写真になっていると思います。諧調もしっかり残っている。
ただ、デジタル処理による画素補間が行われているせいか、直線部分がちょっとガタガタと不自然な形になっている部分もありますね。まぁ、正直目を凝らしてみないとわからないくらい、かなり微妙な差だと思います。
もう、ほぼ差はないと言っても過言ではないので
- RAWで撮りたい、AFポイントを自由に変えたいって時はAPS-Cモード
- 画素数多めで解像してほしい!2倍までズームしたいって時は全画素超解像モード
という風に使い分けることができるかな?と思います。
APS-Cモード+超解像ズームとフルサイズからのトリミングで比較!
でも実際900mmまでズームするとなるとAPS-C+超解像ズームの2本建てでかなり画質劣化するんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、900mmまでズームしてもご覧の通り、非常に高精細に綺麗に撮影できました。ピント位置も問題ありませんし、背景の木々や家までもしっかり描写できていて、普通に利用できるレベルじゃないでしょうか?
それでもフルサイズをトリミングしたら一緒じゃないの?と思われると思うので、実際300mmで撮影したものを同じ大きさにトリミングで切り出してみました。
正直、大きな差は感じない程度ですが、ピント位置が悪かったのか、ちょっとトリミングしたものはずれていますし、白飛びして諧調がつぶれてしまっています。
これは300mmだと、もう少し広い範囲で測光しているので、うまく飛行機に光量を合わせられなかったからでしょうね。
そう考えると、しっかりズームして画角を合わせて撮影した方が綺麗に調光できるということですね。ならば、トリミングするよりは、機能を駆使してズームして撮影した方が綺麗に撮れそうな気がします。
どちらの画質も問題なし!かなり使える機能ですよ
望遠ズームレンズを購入する際に、APS-Cモードと全画素超解像ズームありきで望遠距離を計算していましたが、実際にそれぞれの機能を利用した時の画像の劣化具合を確認してみましたが・・・
私が利用するシーンでは特に問題なく使える機能だと思いました!
別に作品を撮影するわけではなく、子供の成長を記録するのがメインの目的ですし、飛行機撮影でAPS-Cモードを使用しましたが、とくに問題なくAFも追従してくれました。
ただ、超解像ズームはRAW保存設定時には切り替えできませんし、AF位置も全画面固定になります。
なので、基本的に少しズームが足りない時はAPS-Cモードを使って、さらにズームしたい場合に超解像ズームの出番になるのかな?っと使い分けるつもりです。
また、連射した場合は、すべての画像の保存が終わるまではAPS-Cモードにも変更はできないので、余裕を持ってモード変更は利用する必要があるのかなと感じました。
でも、十分利用できる便利な機能なので、しっかりと活用して行きたいですね!
ズームにすると測光範囲の自由も効かなくなる。単焦点レンズの解像力を活かしつつズームレンズの代わりとして機能するのは便利。
ですね!単焦点レンズをちょっとズームしたい!などの使い方が一番便利かなと思います^^