こんにちは!はぴこです。
小型軽量で使いやすいジンバルを発売しているMOZAから、新しいMOZA AirCross3が新登場しました!
色々な要素を細かく設定できて本格的ジンバル撮影をする方に、大人気だったAirCross2の後継モデルとなりUIも一新され、より直感的にわかりやすく操作できるようになったそう。
今回、Kenko Tokina様よりお借りして試すことができましたので、ジンバル素人な初心者目線でのレビューをしたいと思います!
より直感的に使いやすくなったMOZA AirCross3
連続動作時間が20時間!長時間駆動可能なのに充電時間は早い!
新しいMOZAの本格ジンバルAirCross3は、より長時間駆動が可能となりました。
AirCross2と主なスペックを比較した表がこちらになります。
AirCross2 | AirCross3 | |
重さ | 1.05kg | 1.3kg |
対応積載重量(ペイロード) | 300g〜3.2kg | 300g〜3.2kg |
連続動作時間 | 12時間 | 20時間 |
充電時間 | 3時間 | 1.4時間 (18W急速充電使用) |
折り畳みサイズ | 198*166*102mm | 225*52*270mm |
展開時サイズ | 390*170*240mm | 190*170*310mm |
重さは約1kgから1.3kgを少し重くなってしまいましたが、連続動作時間が12時間から20時間を大幅にアップしました!
20時間連続駆動が可能なら、1日中撮影になっても予備バッテリーの必要もなく、思う存分ジンバル撮影を楽しむことができます。
しかも、18Wの急速充電を使用すれば1.4時間で充電することもできるので、タイトなスケジュールの中での撮影でも気兼ねなく活用できるのが魅力です。
予備バッテリーが不要なくらい長時間撮影可能なのは嬉しいですね。
小型軽量なMOZA Mini-Pと比べるとこんな感じ
MOZAといえば、軽量コンパクトなのに本格的なジンバル撮影ができる、大人気のMini-Pというジンバルがあります。
私もMini-Pを使用していますが、比較するとサイズ感はこんな感じ。
Mini-Pは軽さが694gと非常に軽く持ち運びに便利です。
しかし、Mini-Pは小型モデルということもあり、ペイロード(最大積載重量)が900gまでなので、実は結構載せるカメラを選びます。
実際に私が使用する場合も、コンパクトなα7Cに軽量な単焦点レンズを合わせて使うのが基本です。
また、Mini-Pには液晶画面がなく、モード切り替えはランプの色で判断するしかありません。
せっかくFPVモードやインセプションモードがあるけれど、実際にわかりにくいので、一度も使用したことないんですよね。
今どのモードになっているのか、ちょっと分かりにくいのが本格的に撮影したい人にとっては使いにくいかもしれませんね。
ジンバルとしての性能は十分なので、モードとか関係なく気軽にジンバル撮影したい!という人には便利なジンバルだと思います!
ただ、本格的にジンバル撮影を行いたい人にとってはAirCross3などの本格ジンバルを使用した方が、より高度な撮影ができるようになると思います。
実際にAirCross 3を使ってみたレビュー
ロック機構がわかりやすく使いやすい
まず初めにAirCross3を使用してみて感じたのがロック機構が使いやすくわかりやすい点です。
ジンバルを使用する場合は、まず初めにカメラをジンバルに装着してバランスを取っていくことから始めるのですが
パン・ロール・チルト方向にそれぞれバランスを見ながらポジションを調整していくので、調整している場所以外の方向はロックしてバランスをとっていく必要があります。
このロック機構が、この赤いネジなのですが90度に捻るだけでロックとフリーを着替えられるのがわかりやすくていいなと思いました。
これまでのスイッチ式だと、ぱっと見ではロックしてるかどうかわかりにくかったので、この点は使いやすいと思いました。
また、ロック以外のねじも回しやすいハンドル構造なので使いやすいです。
アプリと本体両方でチューニングが掛けられる
カメラをセッティングしてバランスが取れたら、次に本体のチューニングをしてジンバルのバランス調整を行います。
こちらはMini-Pと同じく、MOZAのアプリであるMOZA Masterを使って接続してオートチューニングをすることも可能。
また、本体からも起動後にMボタンを長押ししてメニューに入ってからオートチューニングすることも可能です。
いちいちスマホと連携取らなくてもオートチューニングかけらるのはいいですね。
またこのMOZA Masterを使用すればモーションタイムラプスなどの高度なタイムラプス撮影もできるようです!
宮古島でDJI Pocket2を使ってモーションタイムラプス撮影しましたが、ただのタイムラプスよりも動きが出るので面白い動画撮影が可能になりますよ。
DJI Pocket2のモーションラプス楽しい💕
がしかし、バッテリーがもたないw pic.twitter.com/xxww5xXc2H— はぴこ@トラベルphotographer (@HappyTravelerwK) August 11, 2021
基本的な機能の紹介
さてここからは少し機能というか実際の使用方法などの紹介をします。
ジンバルの基本的な動作モードとしては
- Tiltモード
- PAN-Tiltモード
- FPVモード
- ALL-Lockモード
- スポーツモード
- Inceptionモード
- 自撮りモード
などがあります。
Tilt→Tilt-PAN→FPV→ALL-LockはMボタンを1回ずつ押していくと切り替わります。
このMボタンを素早く 3回押すと、写真のようにカメラのレンズが上をむくInceptionモードに入ります。
これはぐるぐると回転させるような撮影に便利ですね。
再びMボタンを 3回押すと、元の状態に戻すことができます。
後ろのトリガーを長押しすると、早い動きに対応できるスポーツモードに。
このトリガーを 3回素早く押すと、レンズがこちら側を向く自撮りモードに変わります。
ただこの自撮りモードの発動がなかなか難しく。。。
稼働速度は5段階に調整可能
各モードでのカメラを左右に振ったり上下に振ったりする動作は
ジョイスティックで行うことが可能です。
モード名の下にある四角のバーは、動作速度を表しており、Powerボタンを短く押すことで1から5まで速度を変えることができます。
ここで変えた速度は、モードを切り替えてもそのまま保持されるようです。
ここのスピードに関しては、実は前モデルのAirCross2の方が細かく設定できたようですね。
正直、そんなに変えないという人にとっては5段階でも十分だと思うのですが、ここを細かく変えてジンバル撮影されていた方に取っては
結構大きな変更だと思うので要注意です。
トランスフォームでローアングルが得意なスリングモードなどに変身
今回のAirCross3は、折り畳めるフォルダブル構造となっていて、またそれを撮影時にも生かしてトランスフォームすることができるようになりました。
ジンバルってこの写真みたいに持ち歩くイメージが強いですよね。
だけど、AirCross3はここのロックボタンを押して、首部分のネジを緩めると、ハンドル部分を開くことができるので
こんな風にスリングモードにして撮影することができるんです。
これなら、小さな子供を後ろから追いかけたりするようなローアングルからの撮影も難なくできるので、非常に便利だと思いました!
幼稚園などの思い出DVD作成とかにも重宝しそうなモードですよね。
ただ、スリングモードだとディスプレイがこんな風に隠れてしまうのがちょっとマイナスポイントかもしれません。
そのほかにも、もう一つミニ三脚が必要ですが、より揺れを少なく安定した撮影ができるデュアルハンドルモードや
同じくMOZAの製品であるSlypodシリーズと連携させるグリップエクステンションモードなど、様々なトランスフォームが可能です。
普通のジンバル撮影だけでなく、本格的な撮影まで幅広く対応できるのがいいなと思いました!
個人的に感じたMOZA AirCross3のちょっとダメなところ
プレートがアルカスイス互換ではない
一番初めに感じたデメリットが、このカメラを載せるプレート部分です。
これはMiniーPにも言えることなのですが、これがアルカスイス互換じゃないんですよね。
アルカスイス互換のプレートであれば、つけっぱなしにしてジンバルに乗せたり三脚に乗せたりをすぐにできるので便利なんです。
カメラボディに固定するネジも、こんな風にコインなどを使って固定するタイプなので、装着がちょっとめんどくさいのも難点だと思いました。
つけっぱなしにするのにもちょっと長めで嵩張りますしね。
ちょっとマイナスポイントだと思っています。
ペイロードは 3.2kgというけれど・・・
私の中で初めての本格的ジンバルであるAirCross3。
Mini-Pからのステップアップとして期待していたのは、ペイロードが3.2kgまでOKという点でした。
というのも、Mini-Pは900gまでなので載せるカメラやレンズを結構選びます。
出来るだけコンパクトなカメラ&できるだけ軽いレンズの組み合わせじゃないとフルサイズ一眼だと、900gなんてすぐにオーバーしちゃいます。
なので、3.2kgのペイロードは結構希望の星といいますか、選択肢の幅が広がるので結構期待していたんです。
が実際に使った感想としては・・・
α7Ⅳ(658g)+SEL1635GM(680g)=1338g
の構成でギリギリバランスが取れくらいかも。と感じました。
というのも、先ほどプレートがアルカスイス互換ではないことをデメリットと挙げていましたが、そこを改善するためにSmallRigのクイックシューをつけて取り付けようとしました。
カメラ側にはPeakDesignのキャプチャーをつけてつけ外しを簡単にしようと思ったんです。
だけど、この構成ではジンバルのバランスを取ることができませんでした。
おそらくですが、クイックシューをつけることで重心が上に上がりすぎてしまってバランスが取りにくくなった感じですね。
プレートに直付すればα7ⅣとSEL1635GMでギリギリバランスが取れるような形です。
逆に軽いレンズをつけた場合(写真はSEL55f18Z)は、クイックシューをつけた状態でもバランスを取ることができました。
なので、ペイロードが3.2kgあると言っても、レンズが長めで重心が前のめりになりがちな重いレンズをつけたりするのは厳しそうだと思います。
プレートのギリギリ一番後ろにつけても前のめりになってしまうので、本体が重いカメラの方がよりバランスは取りやすいのかもしれませんね。
私のカメラシステムの中では、ちょっと重いレンズは厳しそうだと思いました。
まぁ、SEL1635GMがバランス取れればそれでいいと思っていたので、実使用上は私は問題ないのですけどね。
本格ジンバル撮影対応の便利なジンバル!
最後に個人的に感じたデメリットを上げていますが、それでも機能としては申し分ない機能が備わっていて、本格的なジンバル撮影ができる素晴らしいジンバルだと思います。
他にアタッチメントを付けなくても、簡単にスリングモードに変更できるのは良いですよね!
重くて長いレンズは確かに重心の位置によってはバランスが取りにくいかもしれませんが、680gのSEL1635GMを載せても使えるので、実はそれほど問題ではないかも。
4月28日に発売される新しい広角ズームレンズSELP1635Gなら353gと軽量ですし、ズームしても鏡筒が伸びない仕様なので、より快適に撮影ができると思います!
もっと本格的なジンバル撮影をしたい!や、ローアングルやハイアングルからのジンバル撮影をやりたい!など、ステップアップを考えてるならおすすめできるジンバルだと思います!