
こんにちは!はぴこ(@HappyTravelerwK)です。
手持ちのカメラで、ボケ感のある写真が撮りたい!脱初心者を目指したい!
そんな方のために、前回はキットレンズを使った背景ボケの作り方をまとめました。
だけど、前回の方法だと暗い室内や、容赦なく近づいてくる子供にピントを合わせられなかったりして、家の中ではうまく活用できない問題が発生するかもしれません。
そんな問題を解決するのが、私も大好きな明るい単焦点レンズです。
キットレンズからのステップアップになるため、ちょっと難しい内容も出てきてしまいますが、単焦点レンズを使うことで、キットレンズとはがらりと写真の質が変わることを実感できると思います。
なので、ぜひ脱初心者を目指して単焦点レンズにチャレンジしてもらいたいなと思います!
contents
明るい単焦点レンズでワンランク上の素敵な写真が撮れる!
明るい単焦点レンズってどんな写真が撮れるの?
まず、難しい話の前に、明るい単焦点レンズを使うとどんな写真が撮れるのか?をご紹介します。
私自身、一眼カメラにはまったきっかけの一番の要因が明るい単焦点レンズで撮られた写真を見たからなんです。
私もふんわりボケの綺麗な写真が撮りたい!と思ったのが始まりでした。

明るい単焦点レンズを使えば、室内でもふんわりボケ感のあるノイズの少ない写真が撮れます。

テーブルフォトもお手の物。撮りたいものをひきたてて撮影することができるんです。

室内での子供撮りなんかにもぴったり。かわいい子供をさらにかわいく撮れるかも!?

軽いレンズが多いので、屋外でも気軽に持ち出して撮影することも出来ます。

こんな風にキットレンズとは全く違う、ピント面はぱきっと、だけどボケはなだらかに美しい、印象的な写真を単焦点レンズを使えば簡単に撮ることが出来るんです。
明るい単焦点レンズって、どんなレンズのこと?
そもそも、単焦点レンズってどんなレンズ?

まず、単焦点レンズというのは、手っ取り早く言うと、ズーム出来ないレンズのことを差します。ズーム出来ないので、焦点距離が1つだけ=単焦点のレンズという意味なんです。
確かに、ズームが使えないと撮りたいものを大きく撮りたい場合は近づいたり、もっと広く撮りたい場合は遠ざかったりしなければいけません。
でもその分、撮りたいものをどういう大きさやバランスで撮りたいか?と考える習慣が必然的についてくるので、写真を上達させる近道でもあるんですよ。
また、焦点距離が固定されていることで、一般的にズームレンズよりも描写が良くなる傾向があります。なので、ズームレンズよりも単焦点レンズを使って撮影した方がクリアで綺麗な写真が撮りやすいんです。
レンズが「明るい」てどういう意味?
前回のキットレンズを使ったボケ感の作り方のところでも、Aモード(Avモード:絞り優先モード)を使うこと書きました。
このAモードで自由に変えることが出来る絞り=F値が、レンズの明るさを表す指標になり、F値の値が小さければ小さいほど「明るいレンズ」ということになります。
図のようにF値を小さく(絞りを開放)すると、光を通す穴が大きくなるため短い時間でもたくさんの光を取り込むことが出来ます。
なので、暗い室内でも短い時間で光を多く取り込めるため、シャッタースピードを速くでき、手ぶれや被写体ブレの影響を極力抑えることが出来るんです。
という困った問題を、明るいレンズを使えば緩和してくれるようになるんですよ。また、光をたくさん撮りこめるため、カメラのノイズを抑えた綺麗な写真も撮りやすくなります。
絞りを操って、ボケ感をコントロールする!
ここが一番理解しづらい部分かもしれませんが、イメージとしてこんな風に捉えてください。

人の目にもカメラと同じように「絞り」が存在します。瞳孔です。
絶えず私達の瞳孔は、明るさに応じて、開いたり閉じたりを繰り返して調整してくれています。
まず、ある1点に視線を固定して、瞳孔を開くようにぼ~~~~っと見つめてみてください。そうすると、視線を固定している周辺部分がぼやけて見えてきませんか?
これが開放のイメージです。
逆に、遠くのものを見て、ちょっと見えにくいなってときに、目を細めてみるとピントが合いやすくなって、文字や景色がくっきり見えたりしますよね。
これは、目を細めることで瞳孔を絞ってピントを合わせにいっている自然な行動になります。
なので、目の瞳孔と同じように
- 絞りを開く(F値小さく)・・・ピント位置以外がボケる
- 絞りを絞る(F値大きく)・・・ピントの合う位置が広がり、ボケ量が少なくなる
と覚えると、ボケ感を調整することが出来るようになり、全体的にピントを合わせたいとき(人物と景色を一緒に撮りたい)や、しっかり背景をぼかしたいとき(子供を浮き上がらせて撮りたい)と、F値を変えてコントロールできるようになります。
各カメラメーカーにおすすめの単焦点レンズ
明るい単焦点レンズを使って絞りをコントロールすると、思い通りにボケを調整できることが分かったところで、お使いのカメラのおすすめな明るい単焦点レンズを紹介します。
オリンパス(Olympus)やパナソニック(Panasonic)の一眼カメラにおすすめ

マイクロフォーサーズセンサーを搭載したオリンパスやパナソニックのミラーレス一眼は
レンズを共通して使用することが出来ます。
マイクロフォーサーズの焦点距離は、書いてある数字を2倍することで35mmに換算することが可能です。(35mm換算するのは、フィルム時代の名残で焦点距離の違いを考えるときに便利だからです。)
その中で、マイクロフォーサーズのカメラにおすすめなのはやはりこのレンズ。
F1.7の明るさに20mm(換算40mm)という使いやすい距離がとても便利です。テーブルフォトにもちょうどいい画角なので、普段のお出かけで使いやすいですしボケも綺麗です。
オリンパスのレンズが良いって方はこちらのレンズがおススメです。
Canon(キヤノン)のミラーレス一眼カメラにおすすめ

キヤノンのEOS MやEOS kiss Mにおすすめの単焦点レンズはこちらです。
(キヤノンのAPS-Cセンサーのカメラは、焦点距離を35mm換算する場合は表示されている数字を1.6倍します。)
このレンズは22mm(換算35mm)なので、普段街中でスナップしたりするのに最適な画角です。
F2の明るさもあり、ただいつも通り普段の景色をスナップしただけでも、綺麗なボケの印象的な写真を撮ることができます。また、小さくて軽量なのに被写体に15cmまでしっかり近づけるので、より使いやすいレンズです。
私は、一眼レフはキヤノンを使用していましたが、キヤノンのレンズはどれもボケ感がふわりと柔らかくとてもきれいな写真が撮れて大好きでした。
SONY(ソニー)のミラーレス一眼カメラにおすすめ

ソニーのミラーレス一眼カメラ(NEX、α6000、α6300、α6500)におすすめの単焦点レンズはこちらです。(ソニーのAPS-Cセンサー搭載のカメラの焦点距離を35mm換算する場合は数字を1.5倍します。)
このレンズは35mm(換算52.5mm)と、室内でテーブルフォトを撮影したり、子供を撮るのに非常に便利な画角のレンズになります。
F1.8と明るいうえに、手ぶれ補正が搭載されているので、ボディ内手ぶれ補正の付いていないα6000やα6300でも、安心して使うことが出来ますよ。室内での撮影を考えると、手ぶれ補正があると安心ですもんね。
Fujifilm(富士フイルム)のミラーレス一眼におすすめ

富士フイルムの一眼カメラにおすすめの単焦点レンズはこちらです。
(富士フイルムのAPS-Cセンサー搭載のカメラの焦点距離を35mm換算する場合は数字を1.5倍します。)
ちょっと他のレンズよりもお高めの価格ではありますが、写真にこだわる人の多い富士ユーザーの中でも「神レンズ」と呼ばれる人気のレンズなんです。
人気の秘密は何と言ってもその明るさと描写力。
F1.4という数値は、おそらくこれまでの写真とは全く違う次元のボケの美しい写真が撮れるはず。薄いピント面にとろとろにボケる描写は、圧倒的ですよ!
単焦点レンズで、もっともっと写真を好きになろう!
今日はちょっと絞りという、カメラの機構的な話になったので、専門用語が多くなってしまいましたが、単焦点レンズを使うと一気に写真の「質」が変わってくるので、おすすめです。
ズームレンズは、ズームしている分ちょっと無理が出てしまうため、描写力が単焦点レンズより劣ると言われます。やはり、焦点距離を決めて、その分描写に注力したレンズというのはそれだけ写真も素晴らしくなるんです。
その反面、自分の足で動いて構図を考えたり、明るさを調整したりする必要があるため、キットレンズでオートで撮影するよりは、やることも増えるし、少し面倒に感じるかもしれません。
だけど、そうやって試行錯誤することで、より自分がどんな風に撮りたいのかがわかってくるので、写真が上達する近道になります!
そんな写真が好きになってきたところで、さらにもっと写真に対する理解を深めるために
次回は、ちょっと難解な「3.カメラのセンサーサイズについて」にステップアップしてみませんか?